ニューヨーク グリル 料理長 ポールより、「サステナビリティ」への取り組みについて | シェフズブログ | パーク ハイアット 東京

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Paul Gajewski

ニューヨーク グリル 料理長 ポールより、「サステナビリティ」への取り組みについて

パーク ハイアット 東京「ニューヨーク グリル」で料理長を務めるポール ガヤフスキーです。まずは簡単に自己紹介をさせてください。
私の料理人としてのキャリアはメルボルンの「Vue de monde(ヴュー ドゥ モンド)」というレストランからスタートし、その経験は私の礎でもあります。その後数年、革新的なメニューで世界中のグルマンを魅了したコペンハーゲン「NOMA(ノーマ)」や、パリ最高峰とも称される「Guy Savoy(ギィ サヴォワ)」、「L’Atelier(ラトリエ)」等での研修を経て、26歳の時にシンガポールの有名店「Tippling Club(ティップリング クラブ)」で料理長を務めるに至りました。
2016 年以降は再びメルボルンに戻り、画期的なケータリングビジネスを展開する「Tommy Collins(トミー コリンズ)」で総料理長職の傍ら、レストランのコンサルティング業にも携わりました。そして2019年、東京へ舞台を移し、ニューヨーク グリルの料理長に着任したのです。

世界的に著名なこのパーク ハイアット 東京で過ごした最初の1年は、まるでめくるめく旅路のようでした。ともに働くチームメンバーからは、心から感銘を受け続ける毎日です。とりわけ昨年来、レストラン・ホテル業界は様々な困難に直面していますが、私たちは常にお客様に寄り添う、おもてなしの心を大切にしてまいりました。この情熱こそが「ニューヨーク グリル」の要なのだと実感しています。加えて、日本特有の最高品質の食材を調理し、ゲストにご堪能いただける機会に恵まれていることを大変嬉しく思います。

食材について、パーク ハイアット 東京が近年とくに注力しているのが、海洋環境保全の重要性を認識し、自然資源を未来へ繋げる“サステナビリティ”への取り組みです。
2014年8月にハイアットグループ全体としてサステナブルフード推進の方針が発表されて以来、私どもは着実にトレーサビリティのシステム構築とスタッフの意識向上に努め、2015年5月に国内ホテルとしては初めてMSC(海洋管理協議会)およびASC(水産養殖管理協議会)のCoC認証(Chain of Custodyの略。加工、流通過程を通じて確実に認証品を管理するトレーサビリティ制度)を取得、現在では館内で使用する魚介類の約35%をサステナブルシーフードが占めています。食材ひとつひとつが、どこから仕入れられ、どのように使用し、結果的には地球へはどんな影響をもたらすのか、私自身も環境保全に意欲と情熱を持ちながら日々業務にあたっています。

また、2020年秋には、ホテルとしては世界で初めてMSC認証のタイセイヨウクロマグロの提供をスタートしました。「ニューヨーク グリル」では、メニューにMSC認証水産物であることをしめす「海のエコラベル」を表示し、“サステナブル中トロのグリル トマトと山葵チャツネ ライム”として提供しています。
貴重な食材の優先調達は、私どもの海洋環境に配慮する一貫した姿勢によるものだと自負しています。

着任して1年以上の時を経て、私はこのレストランとチームを新たなチャプターへと導きたいと思うようになりました。ラグジュアリーとはパーソナライズされるものであり、この美しくアイコニックなレストランを舞台に、パーク ハイアット 東京ならではの方法で、お客様おひとりおひとりのご要望にあわせた唯一無二のダイニング体験を提供し続けたいと思います。

※「ニューヨーク グリル」の詳細はこちらからご覧いただけます。