岐阜からのスペシャルナイフ | シェフズブログ | パーク ハイアット 東京

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Thomas Angerer

岐阜からのスペシャルナイフ

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総料理長のトーマス アンゲラーです。今回は、今年の初めに訪れた岐阜の関にある700年の歴史を誇る刀製造元についてご紹介させてください。

私が日本に来て初めて学んだことの一つが、日本料理においては「切ることが料理だ」ということです。キッチンにおいて鋭い刃物は非常に重要なものの一つで、切り方、スライスの仕方で風味も変わります。日本製の非常に高品質な台所包丁を使うと、非常にきれいに薄くスライスすることが出来ます。

関は昔から高度な匠の技によってつくられる刀の産地として知られ、日本の刃物製造にとって非常に重要な場所です。日本の刃物製造の歴史を知り技術を目の当たりにし、どのようにナイフが製造されるかを学ぶにつれ、私のこの経験をぜひパーク ハイアット 東京のゲストの皆さまにもお伝えしたいと思うようになりました。そしてシグネチャーレストランであるニューヨーク グリルのためだけの特製のステーキナイフを作ることを決めたのです。

ツヴィリング J.A. ヘンケルスはドイツで最大かつ一番長い歴史を持つナイフ製造メーカーですが、岐阜の彼らの職人の方々とともに、65もの層とダマスカス模様を持つ特別仕様のナイフを開発いたしました。手作りによる精巧さと本刃付けと呼ばれる独特の鋭さを持ったナイフです。
本刃付けとは職人が手作業で研ぎを入れ刃をつけている証しともいえ、ニューヨーク グリルでステーキをお召し上がりになるお客様のためにカスタマイズされ、最適な切れ味を職人の技で表現しています。

この日本のクラフトマンシップをパークハイアット東京のゲストのみなさまにご紹介することを嬉しく思います。このナイフはニューヨーク グリルで使用されているほか、1階のデリカテッセンでも販売しております(32,000円、税込)。ぜひこの特別な切れ味をお試しください。